材料加工理論/実習Ⅱ

「材料加工理論/実習Ⅱ」で制作した、「インダストリアルクレイ」を紹介します。

インダストリアルクレイとは

プロダクト製品(自動車・オートバイ・家電製品等)の立体造形デザインに用いられるモデリング用科学系合成粘土。 温度による膨張・収縮がほとんどなく25℃前後の常温では適度な硬度をもち、その形態が安定している。
常温では硬いため、専用のクレイオーブンなどでクレイ自体を芯まで加熱してから使用する。クレイの種類にもよるが45〜60℃前後で軟らかくなり、温まれば中子などの盛り付け作業を行うことができる。冷めればツール類を使って手作業による切削ができる。何度でも自由に盛り付け、切削ができるのでデザイン変更も容易にできまる。
また、削りクズもクレイシェーバーで再生することができる。

 課題2 応用形状(スピードシェープ)

到達目標

「速さ」を感じられるような形状のクレイモデルを作成する。

制作過程

最初に図面に制作したいクレイモデルのスケッチを行った。
「スピード」というテーマなのでコンセプトとしては新幹線を意識した形にし、完成度を上げたいと思い、削るのが難解な場所を少なくした。

kurei_zumen.jpg

図面を型紙に貼り、クレイを削っていくための型を作成した。

kurei_katagami.jpg

次に、発泡剤のスタイロフォームを型紙に合わせて削り、ドライヤーを全体的に当てて、表面を固くした。

kurei_styrofoam.jpg

スタイロフォームにクレイを型紙の一回り大きいサイズになるまで丁寧に盛っていき、その後図面や型紙に忠実になるように削っていった。
凹凸が少しでもあるとモデルフィルムを貼ったときにガタガタしてしまったり、スピード感のあるきれいな仕上がりにならないため、ツールを駆使して満足のいく仕上がりになるように努力した。
カーブの角度を変わらないように削るのは難しかったが、スピード感のある角度が保てたと思う。

kurei_model.jpg

最後にシワが残らないように丁寧に伸ばしながら、モデルフィルムを貼り付けた。

完成形

kurei_film.jpg

自己評価

クレイを削るときに、Rのカーブを丁寧に削ったおかげで、スピード感を感じることができるフォルムになったと思う。
改善点としては、図面や型紙を制作する時点から、モデルの細く収束しているところをもっと細くすぼめられたら、もっとスピード感が出るような気がした。
傷や凹凸は少しは出てしまったが、写真に移すとあまり目立たない程度に抑えることに成功した。

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