金属加工の写真


作品のスッケチ 作品プレート

03.金属加工

鉄の表情と加工性を生かした立体構成

材料加工理論/実習Ⅰ

到達目標

①材料の特性と加工方法を知る。
②材料特性に基づいた造形ができる。
③思い描いた造形を立体に加工できる。


 作品名は「18のわたしのほんね」だ。本音がテーマの18祭というステージイベントに応募するため、制作した。素直で居たいのに棘を生やしてしまう自分の状態を表している。右側が、理想の棘を生やさない状態だ。多くの人は年表を見る経験などから、未来は右側、過去は左側という観念が染み付いている。これから先の私が素直であるよう、右側を理想の状態にしている。

 また感情や考えは一つではなく、グラデーションのようになっていると考える。それを表すために、金属全体に火を当て、酸化の原理を用いて金属の表面をグラデーションに加工している。金属加工の授業内だけでは足りないので、空きコマや休み時間、放課後に金工室に通って制作した。また、15回全ての授業が終わってからも通い、完成させた。粘り強く作成した作品だ。

 さらに、作品プレートも金属で作成した。金属に油性マーカーで文字を書き、硫黄を用いて鉄を硫化させながら文字を浮き上がらせる仕組みだ。金属の性質を活かすことができた。手で書いた文字がそのまま浮かび上がるため、手作りならではのぬくもりを感じるプレートになった。

 18祭は1次審査を通ったが、2次審査で落ちた。この作品で自分の意思表示ができたので、挑戦したことは良い経験だと考える。