木材、金属、プラスチックよる造形基礎理論と実習を実施する。木工、金工、プラスチック加工の機器操作安全講習と、目的にあった材料特性を理解して加工方法を習得するとともに、材料に適する造形技術、および、3次元の表現力、造形力を養うことを目的とする。
風景をきりとる家“Framing House”
このフレーミングハウスに3つのポイントがある。
1つ目は「形」である。家という空間から感じられる、安心感や優しさを表現するために、中に入る人を包み込むようなフォルムに仕上げた。
2つ目は「角度」である。どのような角度から見ても美しく、ユーモアのある空間にするために、一般的な家の造形に囚われないよう心がけた。「風景を切り取り、味わう」条件のもと、家自体がカメラのフレームのように、対象を納めるツールであることを意識して作った。中に入った際に、生い茂る緑や木漏れ日を上部から鑑賞できるようにしたことが最もこだわった部分である。
3つ目は「一体化」である。この課題に取り掛かる際に「自然と一体化する時間」を作りたいと考えた。そのため、壁を除去することで「自然が自分を守ってくれる存在」ということを認識させるとともに、自然の開放感を味わえる効果を狙った。
自己評価としては、自分の想像をそのまま形にできたと言っていいほど、デザインの完成度は高いと感じる。光や風を中に取り込むようなフォルムで、実際に入ってみた時も、安心感がありながら、自然の中での開放感も共に感じられて、面白い体験ができた。しかし、ハウスの骨組みは頑丈だったものの、斜めに配置した木材が緩めになってしまったことが反省点だ。木材の長さや各々のパーツに使用する数を調節して、斜めに配置する木材を2本ずつ使い、頑丈にすることができたかも知れない。