19世紀に発明された写真技術は、近代視覚文化に多大な影響を与えたばかりでなく、現代社会のあり方をも大きく揺さぶってきたメディアです。
講義・演習の前半は、写真メディアの特徴やその可能性を理解し、一眼カメラの実機を用いた演習を通じて、写真表現の基礎的手法の修得を目指します。
映像は、時間的変化を伴う視覚表現として発展した技術であり、現在社会においてはアート、広告、エンターテインメント等様々な場面において無くてはならないものとなっています。後半では、自らが前半の演習で撮影した写真を素材にして、映像制作の基本手法を修得します。
①写真メディアの特徴と可能性を説明できる。一眼カメラを用いた基本的な撮影手法と、デジタル写真のプリント手法を理解し、実践できる。
②自身のアイデアや行為を表現するためのメディアとして、写真を積極的に活用し表現できる。
③映像が静止画の連続性によって成り立っていることを知り、静止画からの映像制作を実践する。
④映像における、空間及び時間の概念について理解する。
独自のルール(スタイル)を決めて作品を撮ってみよう!
撮影した写真を3枚以上選択し、しっかり絵作りを行って、A4サイズ用紙にプリントするための、プリント用データを作成します。
◦ 各写真の実寸サイズはA4以下であれば良く、正方形など自由な縦横比で良い。ただし、トータルの展示面積をそA43枚分以内に収める。
例.A4x3カット、A5x6カット、正方形(18cmx18cm)x5カット
スカイウェイの移動展示パネルに展示をすることを想定し、展示のレイアウトをよく考えて、プリント用データの作成を行います。プリントサイズやレイアウトを揃えること/揃えないことによる、意味や効果を考えてみましょう。
百花繚乱
自分に関連した花を撮りたいなと考え、自分の名前や地元にゆかりのある花を撮った。
撮影面では被写体との距離、時間帯、カメラの設定を同じにした。「花×木」の構図で、写真における花の割合を半分以上にしたり、ピントを調整したりすることで、花が映えるよう工夫した。写真編集では花の鮮やかさが際立つように焼き込みやトーンカーブを活用しつつ、3枚の写真に統一感が出るよう工夫した。
初めての一眼レフカメラに苦戦しながらも上手く撮れた写真を厳選したので、良い作品に仕上がったと思う。
時間変化を楽しむ
制作する映像の変化のテーマを決め、前半で撮った写真(3枚以上)から素材を切り取り15秒の映像を制作する。
例)弾ける、光る、転がる、話す等、簡単なテーマからストーリーまで何か一連のテーマに沿ったもの
鴨の冒険
写真の授業でお花を撮ったので、その綺麗さを鴨に伝えてもらいたいなと考えた。
カウントダウンを使用することで冒険が始まる前のワクワク感を表現した。
なめらかで自然な動きになるように工夫した。
15秒という短い時間の中で面白さやストーリー性を感じられるよう場面展開をいれた。
動画を制作するのは初めてだったのでとても勉強になった。制作条件にある3枚以上の写真の切り抜きが必要なことを見落としていたので、その条件さえ守れていれば作品としては良かったと思う。